2012年6月4日月曜日

紗枝の家

土曜日に名門・釧路市立鳥取中学校の卒業50周年同期会があった。
誰も来ないんじゃないかなんて噂もあったが、思いのほかの盛会だった。

▼翌日は映画ハナミズキのロケ地めぐり。
横浜から駆けつけたA子が大ファンなのだ。

映画を観た、WowWowでは繰り返し見ている。
ご主人は「また見ているのか」とあきれ顔だとか。

▼それでは案内しよう、と札幌から参加したB君の車で、
根室本線・尺別駅、紗枝の家そして霧多布岬。
西へ東へ結構な距離を走った。

▼尺別駅。
一日数本の列車しか止まらない無人駅。
無人駅に不釣り合いなポスト。
駅周辺の住人は3+α人、朝1回の集配。
かつて尺別炭坑があった頃は数千人が住んでいたのだが。

ポストの周りには紫のシバザクラとタンポポ。
▼と、ホームで列車の通過を知らせるアナウンス。
時刻表にはない貨物列車だった。
▼掲示板に貼られたままのS.Nagataさんのメモ。
なんと2010年9月に書かれたものだ。
2009年のGW、つまり映画ハナミズキの封切りの頃から
何度も訪れているという。
これだけ書くのに何時間かかったのか。
彼女が邪魔されずに書き続けられたこと、
そのメモが昨日貼ったかのように残っていること。
なんだか奇跡のような駅だね。
▼訪問者のノートには今年の冬に書いたメモが。
▼せっかくだから読んでやってください。
▼霧が忍び寄る紗枝の家

▼霧多布岬。
同期会に参加できなかった別海町のC君夫妻と落ち合う。
気温8度の寒風に、再会の挨拶も吹き飛ばされる。
▼映画では夕日を浴びていた灯台。
札幌のB君も別海のC君夫妻も映画ハナミズキを知らなかった。
騒いでいるのは横浜のA子と東京の私だけ。

ロケ地なのに何の案内もない。
宣伝が下手だなとB君がつぶやく。

セコセコしない釧路らしくて、
それはそれで良いのかもしれないが・・・。

2 件のコメント:

  1. S.nagata2012年7月8日 12:28

    はじめまして!S.nagataと申します。
    知り合いからこちらのブログで私の描いたらくがきが紹介されていると聞きましたので、一言お礼を申し上げたくてコメントさせていただきます。

     私と尺別駅との出会いは尺別駅の掲示板に貼って帰ったメモの通りでして…
    未だに尺別駅の魅力はどう表現していいのか正直解らないけど「何故か大好きな場所」って言うくらいしか表現出来ないのが本音だったりします。
    baroqueさんが書かれてる様に
    『なんだか奇跡のような駅だね。』
    って一言が正に尺別駅の魅力を的確に捉えた表現だと思います。
    何気に描いた「らくがき」ですが、幸いにも目に留めていただいた方がいたこと、そしてその方とこうしてメッセージを交わせること…
    これも一つの「奇跡」だと思います。

    こういう無人駅って何も無い場所だけど訪れる人によっては「何かがある場所」だと思います。
    それは決して目に見えるものだけではないと感じます。
     私はそれを「心の宝物」として大切にしたいと思い、さまざまな場所に出かけて、気に入った場所にはお礼の意味を含めた拙いメッセージを残していたりします。
     今こうやってメッセージを残してることも大切な宝物だと思ってます。

     今回は私の様な者が残したらくがきを紹介して頂いて本当にありがとうございました。

    ブログを少しだけですが拝見させて頂きました。
    素敵な写真が多くて早速ブックマークさせて頂きました。

    もし、よろしければ今後こちらのブログにお邪魔することをお許しいただけたら幸いです。

    では、今後も楽しいブログの更新を楽しみにしています。

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  2. S.Nagataさん、こんにちは。

    ご本人からコメントをいただけるなんて、と感激しています。
    「らくがき」とご謙遜されていますが、立派な「作品」ですよ。

    掲示板の「作品」の写真は、
    横浜のA子さんが熱心にノートを読んでいたので、
    待っている間に撮ったものです。

    ブログに載せて良いものかどうか迷いましたが、
    乗降客もいない最果ての駅に、
    心を休める人もいることを伝えたくて載せました。

    また、機会がありましたら、尺別に霧多布においでください。

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